サマリ
6月24日の国内生成AI界では、FANZA同人がAI生成作品をトップページやランキングから除外すると発表し、TISがAWS「Amazon Q Business」を活用した生成AIサポートチャットをマネージドサポートサービスに追加。ライオンは社内AI「LION AI Chat」に業務エージェント機能を実装し100名の開発者育成を開始、LegalOnはHerixと生成AIデューデリジェンスSaaS「Aidiligence」で提携。PFNはエンタープライズ向けプラットフォーム「Work Suite」を、AlgomaticはM&A仲介サービス「Algomatic M&A」をそれぞれ提供開始し、多様な業種でAI活用が拡充。海外では、米連邦裁がAnthropicの書籍利用を公正利用と認定し、OpenAIとジョニー・アイブ氏のハードウェア提携名がサイトから削除。米議会は中国製AI排除法案を提出、GartnerはエージェントAIの多くが失敗すると予測。NVIDIAはHPEと産業向けAIファクトリースタックを発表、Elon MuskはGrokを再調整すると表明。技術革新と規制対応、事業展開が同時進行する一日となった。
国内の生成AIニュース
FANZA同人、AI生成作品をトップページから除外
成人向け同人作品サイト「FANZA同人」は、トップページやランキング、ジャンル別ページなどからAI生成作品を除外すると発表。作品のAI活用度に応じて3区分し、必要に応じて告知を行う。
TIS、生成AIサポートチャットを追加
TISはAWSのAIアシスタントサービス「Amazon Q Business」を活用した生成AIサポートチャットのベータ版を6月24日よりマネージドサポートサービス契約者向けに無償提供開始。
ライオン、社内生成AI「LION AI Chat」をエージェント化
ライオンは社内生成AIサービス「LION AI Chat」をアップデートし、共通業務AIエージェント機能を実装。ノーコードツール「Dify」を活用し、非エンジニア含む100名のAIエージェント開発者育成プログラムを開始。
LegalOn、AIデューデリジェンスSaaSでHerixと提携
LegalOnはHerixに出資し、生成AIを活用したデューデリジェンス効率化SaaS「Aidiligence」で戦略的パートナーシップを締結。法務業務の自動化を強化する。
PFN、生成AIプラットフォーム「Work Suite」提供開始
Preferred Networksは生成AIを活用し、想定ユースケースごとにパッケージ化したエンタープライズ向けAIプラットフォーム「Work Suite」の提供を開始。社内データ活用と業務自動化を支援。
Algomatic、生成AI特化M&A仲介サービス開始
Algomaticは生成AI企業に特化したM&A仲介サービス「Algomatic M&A」を提供開始。買収・売却のマッチングから成果報酬型で支援し、AIスタートアップの資本戦略をサポートする。
海外の生成AIニュース
連邦裁、Anthropicの書籍利用を公正利用と認定
米サンフランシスコ連邦地裁は、Anthropicが出版物を許可なくAI訓練に使用した行為を米国著作権法上の公正利用と判断。AI企業の訓練データ利用の先例となる判決。
Elon Musk、Grokを再調整へ──AI回答を自身好みに
Elon Muskは自身のAIプラットフォームGrokの回答バイアスを調整すると表明。分断的な質問への対応を自身の見解に沿うよう再トレーニングする計画を示した。
OpenAI–Jony Ive提携名を削除──Ioブランド商標紛争
OpenAIはジョニー・アイブ氏共同設立のAIハードウェア企業「io」に関する名称をウェブサイトから一掃。米国の商標訴訟が理由だが、提携自体は継続するとコメント。
米議会、中国製AI排除法案を提出
米下院議員らは、中国やロシアなど「敵対国」が開発したAIモデルの連邦政府機関での利用を禁止する「No Adversarial AI Act」を議会に提出。国家安全保障への懸念が背景。
Gartner、エージェントAIの失敗率40％超を予測
調査会社Gartnerは、2027年末までにエージェント型AIプロジェクトの40％超がコスト増大や価値不明瞭で中止に追い込まれると予想。過熱する「エージェント洗浄」現象を懸念。
NVIDIA×HPE、産業向けAIファクトリースタック発表
NVIDIAはHPEと協業し、企業向けAI工場構築を支援する「AI Factory Stack」を発表。Blackwellプラットフォーム搭載サーバーやソフトウェアでインダストリアルAIの迅速導入を支援。
