サマリ
6月19日の国内生成AIニュースでは、OpenAIの米国防総省向け2億ドル契約締結やnoteのクリエイター収益還元プログラム正式導入、Hugging Faceのユースケース別モデル選択フィルター公開など、政府から企業、クリエイターまで幅広く生成AIの本格導入が進んでいることが明らかになりました。また、Midjourneyの動画生成V1やGoogleの音声会話型検索「AI Mode」、サイバーエージェントのエンジニア支援など、新サービスの発表が相次ぎ、業務効率化や新たな収益機会創出への期待が高まります。海外ではAppleのチップ設計AI活用、Amazonの業務自動化に伴う人員見直し、MoonvalleyへのVFX責任者参画、Midjourney動画生成モデル公開、GoogleのSearch Liveテスト開始、MicrosoftのAI関連投資による人員削減計画など、世界各地で多様な取り組みが加速中です。これらを踏まえ、生成AIの利活用拡大に伴う倫理・規制面への対応やビジネスモデルの持続可能性確保が今後の大きな課題だと感じました。
国内の生成AIニュース
OpenAI、米国防総省と最大2億ドルの契約を締結──関西電力とも戦略連携、官民で生成AI導入が加速
OpenAIは6月中旬、政府向け新組織「OpenAI for Government」を通じ、米国防総省と最大2億ドルの契約を締結。併せて関西電力とも戦略連携し、軍事医療やサイバー防衛など多岐にわたる管理業務へのAI活用を検討し、官民両面で生成AIの導入を加速させる。
note、AI企業向けに学習用コンテンツの提供を本格化──収益還元モデルを8月より正式導入
noteはクリエイターのテキスト記事をAI事業者向け学習データとして提供し、対価を還元するプログラムを2025年8月1日から正式導入。設定画面でオプトアウト可能な仕組みを備え、すべての公開テキストが対象となることで、クリエイターの新たな収益機会創出を目指す。
AIモデルの「大きければ良い」時代は終わり──Hugging Faceでパラメータ数フィルター公開
Hugging Faceは6月16日、モデル検索機能に「パラメータ数」フィルターを追加。ユーザーが用途に応じて大規模モデルから軽量モデルまで絞り込み可能となり、最適なモデル選定を支援する新機能を公開した。
Midjourney、動画生成AI「V1」を発表──月10ドルから利用可能
画像生成AIサービスMidjourneyが初の動画生成モデル「V1」を発表。静止画から「Image-to-Video」機能で5秒の動画を生成でき、4回の延長で最長21秒まで出力可能。Basicプランは月額10ドルで利用できる。
Googleアプリに音声会話式検索「AI Mode」を提供開始
米Googleは6月19日、Googleアプリ内でAIを活用した音声会話型検索機能「AI Mode」を米国内で正式リリース。リアルタイムの音声対話で回答を受け取れるほか、バックグラウンド会話の継続や検索結果の音声フィードバックに対応する。
サイバーエージェント、AIエージェント開発に年間4億円投資──開発エンジニアに月200ドル支援
サイバーエージェントは6月19日、AIエージェント技術の開発促進を目的に年間4億円を投資し、社内開発エンジニアに月額200ドルの支援金を提供すると発表。これにより社内部門のAI活用を強化し、プロトタイプ開発を加速する。
海外の生成AIニュース
Apple、チップ設計に生成AI技術を活用へ
Appleは6月18日、チップ設計工程にAI技術を導入する計画を明らかに。EDAベンダーの最新AI搭載ソフトを活用し、設計効率を大幅に向上させることで、次世代プロセッサ開発のスピードアップを図る。
Amazon、生成AIで業務自動化推進──人員見直しも視野に
Amazonは6月18日、生成AIとエージェント技術を社内に展開し、ルーチン業務の自動化を進める計画を発表。自動化に伴う人員見直しを検討し、今後数年でコーポレート部門の構成変化を見込む。
「タイタニック」VFX責任者、AI企業Moonvalleyの成長戦略責任者に就任
映画「タイタニック」などのVFXを手掛けたエド・ウルブリッヒ氏が、米AI企業Moonvalleyの戦略成長部門責任者に就任。生成AIによる映像制作と既存クリエイティブ技術の融合で、エンタメ領域への展開を強化する。
Midjourney、AI動画生成器「V1 Video Model」を公開
Midjourneyは6月19日、同社初のAI動画生成モデル「V1 Video Model」を公開。静止画から自動で5秒の動画クリップを生成し、最大21秒まで延長可能。サブスクリプションは月10ドルから提供される。
Google、Search Liveで音声会話型検索をテスト開始
Googleは6月19日、検索アプリに音声会話型検索機能「Search Live」をテスト開始。自然な対話形式で検索結果を受け取り、会話を継続できるなど、検索体験を革新する。
Microsoft、AI投資拡大に伴う数千人規模の人員削減を検討
Microsoftは6月18日、生成AIを中心とした事業戦略に合わせ、営業部門を中心に数千人規模の人員削減を計画中。AIインフラ投資を最優先し、データセンター拡張などを推進する。
